EPCの新ルール?
2028年に規制が厳しくなるEPCのメリット・デメリット
2023年の今年のロンドンの夏は肌寒い日が多く冷夏でしたが、9月上旬は暖かい日が続き、遅めの夏を楽しまれたことでしょう。これから冬が近づくロンドンにおいて、物件に関する重要な情報をお知らせいたします。
現在物件を探されている方、今後探される方、既にイギリスにお住まいになられている方におかれまして、物件選びの一つの指標となっているEPC(エネルギー性能証明書)ですが、今後のレギュレーションの変更が決定されました。
EPCとは:
エネルギー性能証明書(EPC= Energy Performance Certificate)は、物件のエネルギー効率と二酸化炭素排出に関する詳細な情報を提供します。
2008年10月以降、イングランドとウェールズの賃貸物件にはEPCが必要になりました。
MEES(最低エネルギー効率基準):
最低エネルギー効率基準(MEES=Minimum Energy Efficiency Standards) は、2018年4月1日から、イングランドとウェールズで賃貸または売却されるすべての物件は、最低レベルのEPC評価が「E」以上である必要がある。
新しいEPC規制:
2020年12月
2025年に物件の賃貸契約を開始する場合には、EPC評価がC以上でなければならない
2025年以前に契約を結んでいる住居の場合は、2028年までに評価をCまで上げなければならない
↓
2023年3月
2028年までにすべての物件の評価はC以上でなければならない
※EPCのレートを上げる為には様々な改善が必要です。
EPC未取得の罰則:
有効なEPCがない場合、物件は法的に貸し出せません。EPCがないことが発覚した場合、大家さんは地方自治体から最大5,000ポンドの罰金を科せられる可能性があります。
規制が更新されると、有効なEPC(「C」以上)がない場合の罰金は2028年から30,000ポンドに引き上げられます。
今回の大幅な規制変更は、住宅のエネルギー効率を改善し、政府の2050年までに二酸化炭素排出をゼロにするという目標の一環として導入されました。レギュレーションに従う為、EPCのレートを上げる改装/改築する大家さんが今後増えることが予想されます。一度物件を手元に戻し作業する可能性もあるため、既存の契約を終了する場合もございます。今後、新規赴任でご入居される際や、お住み替えをされる際には、可能な限り既にEPCのレートがC以上のお住まいを優先してご検討することも一つの対策となるでしょう。
また、光熱費の高騰が続くロンドンですが、これらの規制変更により、環境に良く、テナントにとってもご家庭のお財布に優しい政策となりそうです。
※2023年9月20日に上記のルールはスナク首相により撤廃されました
(今後アップデートがあり次第、お伝えいたします)
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